応援メッセージ

「個人」「日本人」「地球人」としての
矜持を大切に
高津 尚志

IMD 北東アジア代表
1983年にカナダのケベック州に留学後、早稲田大学政治経済学部を卒業し、日本興業銀行へ入行。
数年後には、ボストン・コンサルティング・グループやリクルートでキャリアを重ね、
数々のグローバルプロジェクトを成功させる。リクルートWorks編集長を経た後、
現在、スイスの世界的ビジネススクール「IMD」の北東アジア代表として、
グローバルリーダー育成に携わっている。

敬愛する黒川賢一さんが、自らの旗を立て、ケイズラボという船をこしらえて出帆する。
ひとりの「黒川ファン」として、まずはその船出を祝い、成功を祈りたい。そして、彼の船が、彼の旗のもとに集まる多くの志ある人々とともに、この社会に確固たるインパクトを与えることを心より願っている。
私としては、彼の挑戦をグローバルな -地球規模の- 文脈で解釈している。日本において、中年期以降のキャリア自律は、その必要性・重要性を明確に増している。一方で、それを促し、導く仕組みや手法がまだ試行錯誤の段階であったり、支える資源が十分でなかったり、あるいは本人たちの心持ちや社会通念が追いついていなかったり、といった課題がある。しかし、これは日本だけの課題ではない。
キャリア自律の必要性の根幹にあるのは、まずは「高寿命化」あるいは「人生の長期化」であり、これは少なくとも先進諸国には共通の現象である。
また、「変化の常態化」というのもあるだろう。やや矛盾をはらんだ言葉ではあるが、もはや「変化が激しくなった」「速くなった」という段階を超えて、「変化をしていることが当たり前になった」ということだ。背景には経済活動のグローバル化があり、IT革命があり、気候変動があり、新興国の台頭がある。また、シェールガスや3Dプリンターが今後、製造業を起点に、どのような変化を世界にもたらすかも予断をゆるさない。これはまさにグローバルな -地球規模の- 「変化の常態化」であり、日本にすむ私たちもその動きと無縁でいることはできない。 一方、中年期以降の人生において、自分らしい生き方働き方を希求する心、というのも、日本に限ったことではない。

こう考えていくと、黒川さんのこれからの航海は、日本におけるきわめて重要なテーマへの挑戦であると同時に、グローバルなテーマへの挑戦でもある。黒川さんには、ぜひ日本国内にとどまらず、世界の同志とつながり、語り合い、形作っていただきたいと思う。
そして、この航海はこれからの黒川さん自身の生き方働き方への挑戦でもある。きわめて個人的な挑戦でもあるのだ。黒川さんには、自らを実験台としながら、ひとりの「個人」としての実感、「日本人」として真に日本の社会環境にあった答えの希求、そして「地球人」としてのスケールで、このテーマに取り組んでいただきたいと思う。
私も、黒川さんの航海に刺激を受け続けていきたいし、私でできることがあればぜひ貢献したいと思う。また、私自身、別の旗を立て、別の船に乗りながらも、やはり同じように、「個人」「日本人」「地球人」としての矜持を大切にしていきたいと思っている。
Bon voyage!

2013年6月25日

高津 尚志

花田 光世  
(慶應大学名誉教授)

藤田 真也  (キャリアカウンセリング協会会長)

三品 和広  (神戸大学教授)

三井 正義  (カラフィス社長・ダイバーシティ研究会理事長)

俵 慎一  (日本食文化観光推進機構専務理事)

黒崎 幸良  (Anaxis社長)

柳川 範之  (東京大学教授)

紫垣 樹郎  (インサイトコミュニケーションズ社長)

波田野 匡章  
(明星大学教授)

やまざきゆにこ(グラフィックファシリテーター🄬・ユニファイナアレ代表)

服部 正太  (構造計画研究所代表執行役会長)

今野 浩一郎  
(学習院大学名誉教授)

高津 尚志  
(IMD北東アジア代表)

木島 英治  
(キーワークス社長)

澤田 辰雄  
(サードインパクト社長)

内田 恭彦  (山口大学教授)

坂尾 晃司  (ベリタス・コンサルティング社長)

岡本 祐子 (広島大学名誉教授・東広島心理臨床研究室代表)

伊原 智人  (グリーンアースインスティテュート社長)

村井 保之  (長崎県庁)

横山 重宏  (MURC部長 上席主任研究員)

木村 樹紀  
(リクルート人事部長)

岸守 明彦  
(トリムタブ社長)

浅沼 俊和  (莫逆の友)

卓 子旋  (NRI上海顧問)

新井 重成  
(トレーナビリティ社長)